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白濁とんこつスープの歴史について

白濁した豚骨スープに中太麺、トッピングにフライドガーリック、チャーシュー、海苔にネギという熊本ラーメンのスタイルはどのように発展してきたのでしょうか。今回は九州では定番ラーメンといえばとんこつスープ、そして熊本ラーメンの歴史をご紹介します。

 

熊本ラーメンの元祖といえば「松葉軒」(閉店)、「こむらさき」、「味千」の3店でしょう。

開業のきっかけとなったのが熊本県北部に位置する玉名市にあり旨いと評判のラーメン店「三九」のとんこつラーメンに衝撃を受けたことでした。それまで友人関係であった3人は前述のラーメン店をそれぞれ開業するに至りました。

 

九州ラーメンの特徴的なものが白濁したとんこつスープです。これが生まれる発端に面白いエピソードがあります。久留米で屋台から成長したとんこつラーメンの元祖玉名の「三九」さんはもともと「濁りの少ない、澄まし仕立てのとんこつスープ」を作っていたのです。しかし、ある日スープの火加減を人に任せたままにしておいたところ、手違いで長時間火にかけたとんこつスープが煮詰まり「白濁」していたそうです。これは骨髄などのコラーゲンが溶け出し白濁したわけです。豚骨を長時間煮込むことにより生まれた「白濁とんこつスープ」が久留米ラーメンのルーツとなり、この失敗から生まれた「白濁とんこつスープ」はその旨さ故にその後九州各地に広がっていきました。

 

さて、「熊本ラーメン」もまた「白濁とんこつスープ」が特徴的ですが、久留米、博多の「とんこつ」のみに対しリンゴやねぎ、鶏ガラ、野菜などと一緒に炊きこまれており、よりクリーミーな味わいとなっています。そして「熊本ラーメン」のもう一つの特徴である「ニンニク」があります。もともと「豚骨」の臭みを抑えるため目的でした。「フライドガーリック」はにんにくチップをきつね色に油で揚げたものです。香りが非常によく食欲をそそるものです。そしてキクラゲは「味千」ラーメンの先代社長が台湾出身であり中華料理の「医食同源」の考えからアルカリ性食物であり食物性繊維が豊富なキクラゲをトッピングに加えたのが発端です。そして麺は中太のストレート麺でコシのある麺がスープとよく絡み合います。「ニンニク風味の熊本ラーメン」はさらに発展していきました。1955年に熊本の「桂花ラーメン」が作り出したといわれる「香味油」は、ネギ、ニンニク、ごま油、唐辛子など香味野菜をラードで揚げて作るもので、当初は「魔法の油(魔油)」と呼ばれており、それが「マー油」となったといわれています。熊本県の南部に位置する人吉市の「好来ラーメン」で修業した「なんつッ亭」がとんこつスープに黒マー油のスタイルが全国に広まるきっかけとなりました。

 

こうした生まれた「白濁とんこつスープ」と「揚げニンニク」の香りがする「熊本ラーメン」が日本全国だけでなく味千ラーメンの世界進出によりその味が世界中に広まっています。足立商店オリジナルとんこつ濃縮白湯「九州味」は豚骨ラーメンのスープベースとしてお使いいただけます。

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